お菓子の辞典 (いーお)
イースター ・キリスト教の復活祭。卵の形をした菓子が作られる。
イースト ・酵母、パンの発酵に使用する。微生物の一つでイースト中のチマーゼの働きで、糖分をアルコールと炭酸ガスに分解して、膨張の働きをする。
イーストドナッツ ・イーストを利用して膨らませたドーナッツ。
イーストフード ・パンを作る時に使う、イーストの栄養である窒素、発酵に役立つ硫酸カルシュウムを含む発酵の改良剤。酸化剤を混ぜたものもある。
イールド ・「yield」降伏値。辞書には、屈する。服する。曲がる。たわむ持久力を失う。と書いてある。チョコレートの流動性を表す言葉。粘度があり柔らかいのに流れない、即ち、<ボテる>事をイールドが高いという。チョコレートの物性説明には欠かすことの出来ない言葉である。*チョレーコトが吸湿など、水分の多いとき、イールドが上がり、<ボテ>るような物性なる。
イスハタ ・膨張剤の一種、炭酸アンモニュウムをベースに、澱粉と重曹を混ぜて作られる。
異性化糖 ・澱粉を糖化して出来る果糖系甘味料。澱粉から出来たブドウ糖に異性化酵素を作用させたブドウ糖と果糖をもった糖。甘味強い。水分活性を低くし、湿潤作用がある。
糸寒天 ・糸状の寒天で、7.5gで角寒天1本分。角寒天より溶けにくく、凝固力・弾力性ともに強い。一晩水につけてから使用すること。
イラスティシティ ・生地の弾性。
インベルターゼ ・酵素の一つ。庶糖を加水分解してブドウ糖と果糖になる。ブドウ糖と果糖が混じったものを転化糖というが、菓子製造の一例として砂糖液にこの酵素を転化して、結晶化しにくい性質にする処方がある。
ヴァニーユ ・常緑つる性ヴァニラの木の実。(ヴァニラ・ビーンズ)
ウイスキーボンボン ・砂糖菓子の一つ。砂糖に水を入れて煮詰めた、過飽和液にウイスキーを添加したものをコーンスターチの型に流して作る。数時間経つと結晶の穀が出来る。
ウォールナッツ ・くるみ(胡桃)の事。フランス語ではノワ。クルミ科の落葉樹で北半球の温帯地方に広く生育する。脂肪を多く含み、美味しさと形が面白いので菓子原料 に多く使われている。含まれる油は酸化に弱く、保存には特に注意が必要である。
ウォター・イン・オイル(W/O) ・乳化構造の「油中水滴型」の事。*エマルジョンの項参照。  
浮 き(ウ キ) ・パン、パイ、ビスケット等ベーカリー製品の<膨らみ具合>の事。普通、油脂が多くなると気泡が入らず、焼いた後、膨らみ具合が少ない。この事を<ウキ>が悪いといい、反対に良く膨らんだ事を<ウキ>が良いという。  
浮き粉 ・小麦でんぷんを精製した粉状のものを浮き粉、または本浮き粉という。また甘藷でんぷんで代用したものも浮き粉として市場に出ていることもある。まんじゅうの皮やギョーザの皮、卵焼きやたこ焼きをふっくらと仕上げる増量剤として使われる。
うわび(上火) ・窯の上からの熱。
エ−ジング ・熟成の事。温、湿度を管理しながら保管する事。チョコレートはテンパリングして安定したβ型の結晶をつくるが、100%安定結晶を作ったわけではなく、エージングによって、さらに多くの安定結晶を作る。  
エカレ ・アーモンドなどの殻を剥くこと。ゆで卵の殻を剥くこと。
エキストラクト ・エキス。香味成分を抽出したもの。  
エキュメ ・シロップやジャムを煮詰める際に、浮いてくるアクを取り除くこと。
エグゥテ ・アミやシノワを使って水気を切ること。
エクレア ・細長いシュークリームの上にチョコレートやチョコレートフォンダンを掛けた洋生菓子。  
エッセンシャルオイル ・植物の果実、種、花、根等から抽出したもの。特有の芳香をもった揮発性油、つまり香料。  
エッセンス ・エッセンシャル・オイルをアルコールで抽出したもの。熱に弱い欠点がある  
エティレ ・シュクル・ティレを作る時、シュクル・キュイ(糖液)をサテンの光沢を得るために何回も引いて折り、伸ばすこと。
アテュヴェ ・製品の醗酵を促進させる、または乾燥させる、または、温度を一定に保つためにエテュヴ(高温保湿器、乾燥機)に置くこと。
エテュヴェ ・乾燥や、生地の発酵を促す等のために、ホイロに入れること。
FSI ・Fat Solid Indexの略で油脂固体脂指数である。油脂が各温度で溶けていない固体脂が何%あるかを示すもの。
エフィレ ・縦方向に薄切りした状態。スライス。
エマルジョン ・乳化のこと。水と油脂は基本的にはお互いに混じらないが、どちらかを極微細な粒子にしてどちらかに分散させる事を乳化という。水の中に油の滴を分散させる事を水中油滴型(O/W)、反対に油の中に水の滴を分散させる事を油中水滴型(W/O)という。例 牛乳、生クリーム、バター、ガナッシュ等がある。  
エマンセ ・薄い小口切り。
塩化アンモニウム ・通常、塩安・塩化アンモニウとも呼ばれている。膨張剤の一種で、炭酸水素ナトリウム(重曹)と併用して用いられる事が多い。  
えんどう 大福やみつ豆に使われる赤えんどうと、うぐいす餡の原料となる青えんどうがある。
エンハンサ− ・芳香、呈味を増強するもの、例チョコレ−トエンハンサ−等。  
塩 ビ ・ポリ塩化ビニルの事で、ポリエチレンと同じ様にプラスチックの一つ、食品包装にも用いられる。透明性、耐油性、耐薬性、ガスバリア性、熱接着性には優れるが、耐熱、耐寒性に劣り、焼却すると塩素ガスが出る。  
エンローバー ・<エンローブ>とは覆うという意味。エンローバーは何かを芯にしてチョコレートを掛ける機械の事。  
エンロビング ・覆う動作、作業のこと。また<エンロビング製品>等ともいう。
オ−バ−ラン ・アイスクリ−ムやシャ−ベットを製造するとき、または生クリームを立てるときなど、撹拌して空気を含ませる事。オ−バランが大きすぎると気泡も大きくなり、滑らかな食感にならない。逆に、小すぎると重く、口の中で溶けにくいアイスクリ−ムになる。
オーブン ・固定式、回転式(バームクーヘン用)とトンネル式の三通りある。  
オーブン フレシュ ベーカーリー ・店内にオーブンを置き、焼きたてのパンを売る店。  
オンプレミス方式: ミキサーからオーブンまでの諸設備を持ち製造する。 多品種生産と特徴ある味がセールスポイント。  
ベークオフ方式: 冷凍生地を他のところから供給を受け、オーブンの焼き上げ工程だけを受け持つ。スペースが狭くて済み、資本は少なくて済む。  
オ-ブン・スプリング ・生地が窯の中で膨れる事。  
オイル ・香料の事。食物油や合成油に天然、合成香料等を調合したもの。油溶性、耐熱性である。ビスケット、油菓子、ハードキャンデーには耐熱性のため、チョコレートは油溶性の性質でほとんどこのタイプの香料が使用される。  
オイル・イン・ウォーター(o/w) ・乳化構造の「水中油滴型」の事。*エマルジョンの項参照。
オイルスプレイ ・ビスケットやプレツェル等に油脂を噴霧する事。  
おちる ・カステラ、スポンジケーキ等を焼くと生地が悪い時、焼いたあと沈む事。
オランジェ ・フランス語で、オレンジ色の〜の意味。
オランジュ ・フランス語で、オレンジ。
オレイン酸 ・炭素18ー1の不飽和脂肪酸。ココアバターの飽和脂肪酸であるパルミチン酸ステアリン酸と共に主成分をなしている。    

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